3年半使ってきたスマホ、HTC J Butterfly HTL21の調子が悪くなり、使用に耐えなくなったので、買い換えることにしました。
回線はmineoのAプランを使っているので、買い換えにあたってはau端末の中古かSIMフリー端末が選択肢でした。
いわゆる「おサイフケータイ」機能だけは欲しかったので、多くの外国製スマホは候補外。
また、中古スマホ(いわゆる白ロム)も結構なお値段なので、それくらいなら新品を買おうということに。
で、CPUスペックはやや貧弱ながら、防水防塵、おサイフ、ワンセグという、日本向け機能てんこ盛りの富士通arrows M03を選びました。
ちょっと使用感をレビューしてみたいと思います。
購入
arrows M03は、各MVNOが回線契約とセットで販売しているほか、大手家電販売店でも売られています。
僕の場合はmineoと契約していましたので、迷うことなくmineoで購入。
一括払いの購入価格は31,800円(税込34,344円)でした。
MVNOと契約せず、docomoやauなど大手キャリア回線でarrows M03を使いたい場合は、Amazonや楽天を含む家電量販店で入手することになりますが、少し割高になります。
カラーバリエーション
カラバリは黒、白、ピンクの3色。
MVNOの特別色として、楽天モバイルではシャンパンゴールド、mineoではグリーンも用意されています。
同梱品など
届いたパッケージ。質素な段ボール箱ですが、海外製スマホなどと比べると大きな箱です。
充電用のACアダプタとUSBケーブルが同梱されています。
下写真は同梱されていた各種ドキュメント。
「かんたん操作ガイド」など、初めてスマホを使う人などにとっては心強いことでしょう。
パフォーマンスは実用十分
arrows M03を選ぶにあたって気になっていたのが、CPUスペックとRAMの大きさ。
クアッドコア1.2GHz、RAM2GBというスペックは、3年半も前に買ったHTL21と同じようなものです。これで大丈夫なんだろうか。
しかし、実際に使ってみると、メールやtwitterを使ったり、普通のアプリを使ったりする範囲では、動作がもたつくようなこともありません。僕はスマホでゲームはやらないので、そんなにCPUスペックに依存した使い方はしないのです。
なにかCPUパフォーマンスが影響している動作はないかと注意深く観てみると、サイズの大きなJPEG画像ファイルを開くとき、一瞬だけ「ジワッ」と滲むような表示の遅れがありました。CPUがJPEGをデコードするときの動作だと思います。でも、実用上気になるようなものでもありません。
そんなわけで、ゲームのように高パフォーマンスが要求される使い方をしなければ、実用上スペックの低さは問題にならないと思いました。
720×1280のディスプレイは大人しい発色
以前使っていたHTL21は1080✕1920のFHDディスプレイだったので、僕にとって720×1280のarrows M03はスペックダウンとなってしまいました。
しかし、写真などを表示させても解像度が荒いという感じはなく、別に気になることはありません。
むしろ、解像度を抑えることで消費電力が少なく済んでいるはずで、そのメリットのほうが大きいように思います。
IPS液晶を使っており、ディスプレイの発色は大人しい印象でした。
電池の持ちが良い
メーカーでは「余裕の電池3日持ち」と謳っています。
使い方にもよりますが、普通の使い方だとさすがに3日は持たないかな。
でも、電池の持ちが良いというのは本当に実感できました。
普通に使っていて、電池残量を見ると「あれっ、まだこんなに残ってる」と思うこともあります。
3日持ちはともかく、以前より充電の心配をしないで使えるようになりました。
これは、CPU性能やディスプレイ解像度を抑えた結果、消費電力が少なく済んでいるのでしょう。
スペック優先ではなく、省電力に力を注いだスマホです。
発熱も少なく、これまで使った範囲では、熱くなるということがありません。
カメラの画質はそこそこだが広い画角が嬉しい
カメラの性能はどんなもんだろう、と試しに数枚撮ってみましたが、まあ、スマホのカメラって、こんなもんかな、という程度。
暗い場所では、それなりに高感度ノイズが乗ってきます。
カメラの画質に関しては、特筆するほど悪くはないけど、威張れるほど良くもない。
スマホ写真の画質に強く拘る人には、あまりお薦めはできないと思います。
良い点としては、カメラの画角が広いこと。
カメラアプリのCamera FV-5で、35mm版換算にして23mmと表示されますので、かなりの広角レンズです。集合写真や風景写真に威力を発揮しそうです。
日本語入力システムが使いやすい
本機は日本語入力システムに「Super ATOK ULTIAS」を搭載しています。
僕は、これまで有料版のATOKを使っていたのですが、Super ATOK ULTIASのおかげで、有料版の出番がなくなりました。
日本語入力システムは個人の好みがあると思いますが、もともとATOKユーザーだった僕には、本機のSuper ATOK ULTIASは使いやすいものでした。
もちろん、気に入らなければ別の日本語入力システムをインストールして使えばいいのです。
防塵・防水
カタログでは「お風呂」でも使用できると書かれているくらいで、十分な防塵・防水性能があるようです。
実は前に使っていたHTL21も防水スマホだったのですが、USBケーブル差し込み口は防水のためにキャップがあって、充電の際などはいちいち外さなければならず、煩わしいものでした。
しかし、arrows M03はキャップレスで防水を実現しており、そんな煩わしさもありません。これは嬉しい。
防塵・防水を実現しながら、使いやすさを犠牲にしていないところが、このスマホの美点だと思います。
ホーム画面
本機のホーム画面は、LeafUIとNX!ホームの2種類が用意されていますが、僕は今のところLeafUIで使っています。
どちらでも使いやすく、今となっては以前使っていたHTL21よりも良いと思えるようになってきました。
これも慣れでしょうか。
なお、下画像はNX!ホームのキャプチャです。
おサイフとワンセグ
日本国内の需要に応えるおサイフとワンセグ。
おサイフは、使う人にとっては外せない便利機能。僕もそうです。
ちなみに、楽天edyとnanacoを使っていますが、問題なく使えます。
ワンセグは僕にとってあってもなくてもいいのですが、いざというときや、暇つぶしに、あれば有り難いこともあるでしょう。
本機が優れているのは、ワンセグ用の伸長アンテナが内蔵されていて、イヤホンを挿したりしなくてもワンセグが受信できること。
スマホによっては、ワンセグ搭載と言いながらアンテナ非装備で、イヤホン・ケーブルをアンテナ代わりにする機種もあるようです。
本機は、そんなこともなく、いつでも必要なときにワンセグ受信ができます。
当たり前のことが、当たり前にできる。
おすすめ
総合的に見て、このarrows M03は、日常使いにピッタリの実用的なスマホだと言えます。
スペック的に突出したものはないけれど、普段使うための機能がしっかり盛り込まれていて、ちゃんと使える。そして使いやすい。
3万円台というお値段も、スマホという日常的に身に付ける実用品の価格として、納得できるものだと思います。
ガラケーからの乗り換えを含め、幅広いユーザーにお薦めできる機種です。
おすすめできない
一方で、演算パフォーマンスが抑えられているため、スマホをゲーム機として使いたい人には、本機はお薦めできません。
自分はゲームをやらないのでわかりませんが、たぶん本機でヘビーなゲームを遊んだら、ゲーマーにはストレスが溜まることでしょう。
また、スマホのカメラに高い画質を期待する人にも、あまりお薦めとは言えないでしょう。カメラの画質に拘るなら、やはりハイエンドの製品を検討したほうが良いと思います。
以上、簡単な使用感でした。