米空軍がF-15の寿命を大幅に延長するとか

Flightglobalのブログ記事によると、米空軍がF-15戦闘機の大幅な寿命延長に着手しているそうです。
その背景には、もちろん後継機F-22の調達が思うように行かない事情があります。
航空自衛隊機と同等のF-15Cは、もともと9,000時間を基準にしていたのを、18,000時間に延長。
より進んだ機体構造を持つF-15Eは、既に8,000時間から12,000時間に延長されているのを、更に32,000時間にも引き伸ばすとか。
これほどの寿命延長を行うには、飛行プロファイルも見直したうえで、改めて機体構造の疲労寿命を正確かつ厳格に確認しなければならないし、それを踏まえて弱点も補強されるでしょう。
その全面的な検証には、実機を用いた疲労強度試験が不可欠だと思われますが、既にF-15Cが4年越しの試験に投入済みで、まもなくF-15Eも試験に供されるんだそうです。
本事業に投入される航空機構造技術は、間違いなく世界でも最高レベルでしょう。
成功すれば、エポック・メイキングな技術的成果として、いずれは航空工学の教科書に載るのかもしれません。
飛行機図鑑に載るような話ではないし、わかりやすい夢を見せてもくれませんが、ここには最先端の技術があるのだと思います。