航空機と落雷

行方不明になっているエールフランスA330機の遭難原因が、落雷ではないかと言われていて、航空機の落雷対策が注目されているようです。
従来の航空機はアルミ合金を主とした金属製でした。そのため、飛行中に雷が落ちても、雷の電流は機体の金属構造を伝わっていき、機体が大きく損傷することもなく、放電されてしまうのが普通でした。
しかし、今回のA330旅客機を含めて、最近の航空機の多くは、軽量化のために繊維と樹脂の複合材を使うようになっています。
複合材は電気を通さない「絶縁体」なので、被雷すると、その箇所が高熱になって、破壊されてしまいます。
その対策として、複合材構造を持つ航空機は、複合材の層に銅やアルミなどの金網を埋め込んで、電流を逃がすようにしています。また、飛行機を開発するときには、実物の機体で落雷を模擬した試験を行い、安全性を確認しています。
しかし、このような対策を施しても、落雷による機体の破壊を、完全に避けられるわけではありません。
それに、墜落には至らないまでも、飛行中の落雷で飛行機に穴が開いたり、点検パネルが吹き飛んだりする事例は、実は、そう珍しいことではないのです。
また、飛行制御系統が完全にコンピューター化されていることも、新しい旅客機の特徴ですが、これも落雷時のリスクを高くしていると言えるでしょう。
機体構造が無事であっても、落雷時の電流でコンピューターに障害が起きれば、航空機は重大な事態に陥ります。
228人という多くの人が遭難した今回の事故、完全な原因究明は難しいとの声も聞かれますが、航空機の落雷対策技術に一石を投じる事件になるかもしれません。


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