福島県警AW139墜落事故について(その2)

前回のエントリで書いたとおり、福島県警AW139の墜落原因は、テイル・ローター駆動系の重大な不具合である可能性が高くなってきた。

このAW139というヘリコプターは、イタリアのアグスタ社とイギリスのウエストランド社が合弁した有力メーカーの製品で、海上保安庁が採用しているほか、警察用や自治体の防災ヘリコプターとして、日本でも幅広く導入が進んでいる機種である。

このクラスの機体として、世界的なベストセラー機ではあるのだが、テイルローターの機能喪失に関しては、実は過去にも気になる事故を起こしている。
昨年の7月、アメリカの石炭富豪を乗せたAW139(N32CC)がバハマで墜落したが、これもテイルローターの機能喪失が強く疑われる事故であった。

今回の福島県警ヘリの事故は、そうした意味で世界から注目を集めるものだ。
場合によっては、緊急AD(耐空性改善通報)などが出て、世界中で多くのAW139が一時的に飛べなくなる可能性もある。

写真の奥が事故機と同型のAW139(長野県警)、手前は長野県防災ヘリ(ベル412)
このベル412も訓練中の墜落墜落で失われた。

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