海自YS-11輸送機の後継機選定へ

報道によると、海上自衛隊は、輸送機として使っているYS-11の後継機に関する経費を、概算要求に盛り込む方針のようです。
【msn産経ニュースの当該記事】
これまでも老朽化したYS-11の後継機はずっと問題になっていて、余剰気味なP-3Cを輸送機に改造するとかいう話も、かなり具体的に検討されたことがありました。
最近は、民間機からの転用を検討してきたらしいのですが、今回のニュースによると、機体後部のドアが大きく開く軍用機を導入する方針に転じたとのこと。
老朽化が進むYS-11
「機体後部のドア」という書き方は、いまひとつ曖昧なのですが、素直に読むと、いわゆるローディング・ランプの意味だろうと思われます。
民間機転用の輸送機は、胴体横に大きな貨物ドアを設けています。
その例としては、YS-11のほかにも米軍のC-135などがありますし、空自のKC-767なんかもそうですね。
でも、こういうタイプの輸送機では、荷物の積み卸しに地上支援機材(車両)が必要です。
平時の拠点間輸送ならよいのですが、災害支援などの非常時には使いづらい、ということのようです。
こうなると、本当に戦術輸送機から選ぶしかないですね。
で、ニュース記事には「数十トンの物資を積める機種を選定」と書かれていますが、さすがにこれは無茶な話です。
輸送機の貨物搭載力は、空自が使っているC-130でも、最大で20t弱、通常運用では16t程度が上限です。
記事にも書かれている南鳥島(マーカス)や、小月飛行場など、各地にある海自基地の小さな滑走路で運用するには、どう頑張ってもこのクラスが上限と考えられます。
「数十トン」を運べるような輸送機、たとえばC-17(搭載量約75t)やXC-2(同30~40t)などは、こうした基地への定期輸送には、とても使えないです。
従って、本件の候補機種としては、搭載貨物が10t前後の輸送機が妥当な規模でしょう。
(無理をすれば、もっと大きいC-130級にも可能性があるのかな・・・?)
で、搭載貨物が10t前後の輸送機というのは、全長、全幅が、だいたい30mを超えないくらい。最大離陸重量が30~40tくらいの機体です。(”サイズ的には”C-1が近い感じ)
具体的には、C-27(G.222)なんかが、ちょうどよさそうな機体規模ですが・・・。うーん。
貨物、航続力、滑走路との適合などを考えると、選定は難しそうです。
いずれ、具体的な要求仕様とともに、商社などへRFP(提案要求)が出されることと思いますが、予算の面も含めて、どんな構想なのか、気になるところです。

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