僕の車には2006年製のPanasonicカーナビが積んであったのですが、さすがに古くて地図も更新できず、いいかげん我慢の限界を感じるようになりました。そこで中国製の車載Android端末を探していたのですが、とうとう買ってしまいました。
購入したのは7月ですが、8月に入って車に取り付けましたので、ここに書いておくことにします。
中国製の車載Android端末としては、Amazonで売られているATOTOなどの製品が知られています。こちらの商品は国内サポートもしているようで、それなりに利用者は多そうです。
しかし、僕が選んだのはJOYINGというメーカーの製品でした。
なぜJOYINGだったのか
僕の車には2DINの取付スペースがあって、ここに機器を収めてから、周囲の内装パネルを取り付ける構造になっています。
この2DINに収まる端末だと7インチ画面が上限ですが、Android端末で7インチでは、車載端末としては画面が小さいように思いました。
ではどうするか。7インチ画面以上の端末を取り付けようとすると、内装パネルが付けられない・・・。
それで探した結果、JOYINGの機器に行き着きました。
JOYINGの機器はディスプレイが分離できるようになってて、9インチや10インチ画面の機器でも、僕の車に取り付けることができそうだったのです。
これがJOYINGを選んだ決定的な理由です・・・。
どこで買うか
JOYINGの製品は Amazon.co.jp でも売られていないようです。
中国の国際通販 AliExpress に JOYING のオンラインストアがあるのですが、同社のサイトでも直接海外向けの販売をしています。
AliExpressでも直販でも価格は同じようなものです。購入前にやりとりしてみたところ、どちらでもサポートなどは同じだという返事でした。
今回は、JOYINGのサイトで買うことにしました。
購入したのはAndroid 8.0を搭載した 4GB/64GBの9インチモデルです。
一緒にバックカメラも買っておきます。
メールの記録によると、ポチったのは7月8日でした。
この製品、けっこう値段は高いです。約4万円。
それなりのグレードなので仕方がないのですが、もともと安くしようと思って中国製Android端末に目を付けてたので、そこは少々残念。
発送までちょっと時間がかかったのですが、発送されたらあとは早かったです。
荷物追跡の履歴を見ると、14日に発送され、17日には届いています。
取り付けた
車に取り付けてみました。
既存のカーナビを外し、配線を確認し、購入した端末に付属してきたハーネスにギボシ加工したりして、けっこう手間と時間がかかります。
カーオーディオいじりに慣れた人なら問題ないと思いますが、僕はそういうのに慣れていないので、いろいろ買うものがありました。
動作を確認した後、バックカメラも取り付けました。
後部ナンバープレート取付ボルトを使ってブラケットを固定し、そこに両面テープで張り付けてあります。
取り付け方などは、自動車系のサイトを探すと先例が見つかるので、参考にさせていただきました。
ギヤをバックに入れると、ちゃんと後ろが見えます。夜間なので白黒っぽく写ってますが、カラーです。
基本的な動作確認をしたら、いちばん最初にやったのは、自宅無線LANへの接続設定です。
なにしろ、ネットワーク環境がなければ、アプリのダウンロードもできませんからね。
音楽再生用のアプリとかはプリインストールされていますが、なんだかよくなかったので、Powerampを入れてみました。
そうそう、日本語入力アプリのインストールや設定も大事です。僕はATOKです。
動作させてみて意外だったのは、音質が良かったこと。
前にPanasonicのカーナビを使っていたときはオーディオ音質が酷く、スピーカーなどのせいだと思っていたのですが、本機に替えてから音が良くなりました。Panasonicナビがダメだったようです。
日本語が残念
この製品、紙媒体では詳しいマニュアルが付属しません。基本的には端末の画面からヘルプページで設定方法などを確認する必要があります。
しかし、日本語化は不十分で、日本語になっていても、記述が怪しいところが目につきます。
そもそも「一般設定」が「いパン設定」になってたりする。
ある程度は予期していましたが。
まったく日本語化されていないページも多々あるので、そこは英語で読みましょう。
(しかし、その英語もまた怪しいのであった)
4G対応
本機にはSIMのインターフェイスが付属しており、ドングルを買わなくても4Gネットワークに対応しています。しかし、お約束ですが「技適非対応」なので、国内でSIMを挿して使ってはいけないことになっています。
また、海外製なので、対応バンドが国内キャリアには完全対応しておらず、SIMを挿す場合はSoftbank系を選ぶことになります。このへんは「海外スマホ」「バンド」などで検索すると事情がわかります。
試しに softbank回線を使う mineo「Sプラン」のデータSIMを挿してみました。
ちなみに、SIMのサイズは「microSIM」です。
国内キャリアのSIMを挿しても、APN設定は自動では行われませんので、キャリアの提供する情報を参照して、手動で入れてやる必要があります。
しばらく試してみた限り、4Gを認識せず低速で接続されることが多々ありますが、実用上の問題はあまりなさそうな印象です。
で、SIMを挿さずに使ってみると、さすがにキツいです。
Googleマップは必要なエリアをローカルにダウンロードできるので、事前に自宅LANで作業しておけば最低限のカーナビ機能は使えそうですが、出先で検索もできないので、かなり残念なことになります。
しかし、「技適」を通過していない本機にSIMを挿して国内で使うのは、電波法違反になってしまいますから、ポータブルWiFi端末か、手元のスマホを使ったテザリングで、通信環境を確保する必要があります。
感想
結論から言うと、僕は満足しているけど、人に強く勧める気はしないです。
こういうガジェット好きな人で、イマイチなところも含めて楽しめる人はいいんですが、一般向きではないと思います。
Android のアプリがインストールできて面白いと言えば面白いのですが、車載端末の上で実用性のあるアプリなんてほとんどなく、タブレットの横画面相当のユーザーインターフェイスでは、たいていのアプリは使いづらいです。
やっぱり車載端末専用に設計されたアプリでないと、表示やボタン類が小さかったりして、操作しにくいのです。
肝心のナビ機能でも、Googleマップで行先検索などをしようと思うと、入力しづらいことこの上ない。おまけにGoogleマップは「運転モード」で立ち上がらないし、なぜか「運転モード」で立ち上がるウィジェットもメニューに出てこない。
でも、音声認識でGoogleアシスタントが使えますので、これは便利です。
ともあれ、日本語化の点も含めて、商品としての完成度が低い製品であることは否めません。
そこも含めて楽しめる人向きの「キワモノ」的な商品かもしれません。
海外製のAndroidカーオーディオ自体がBluetoothやラWi-Fi対応してるなら、Android端末に技適マークが無いと日本で電源を入れた時点で電波法違反になります。
「電源を入れた時に電波を出している可能性がある為。」と総合通信局からの回答をもらってますので、
Androidカーオーディオに技適マークが付いていないと、電波法違反です。
電波法違反は、「一年以下の懲役、又は、100万円以下の罰金」が科せられます。
SIMを挿す、挿さないは関係無いですので気をつけて下さい。