琵琶湖「水上飛行機の復活」実証飛行

かつて琵琶湖では、関西航空という会社が、遊覧飛行の水上飛行機を運航していましたが、現在その姿はありません。
関西航空がDHC-2ビーバーやセスナ185の水上機を飛ばしていたのは、1972年までのようです。

しかし、大津市では「かつて栄えた観光産業を取り戻す」として、「びわ湖水上飛行機の復活」に向けた実証事業を展開しています。
水陸両用機を活用した空の「ビワイチ」推進プロジェクト(PDF)

今回、実際にテスト運航を行うというので、僕も見に行ってきました。

この実証事業に参加しているのは、広島県尾道市にある「せとうちSEAPLANES」です。
同社では、瀬戸内海での遊覧飛行を既に事業化しているほか、高知県の宿毛市などでも同様の取り組みに参加しています。

今回の実証飛行では、びわ湖大津プリンスホテルの前にある「におの浜観光桟橋」から発着が行われました。

湖面に着水したKodiak100が桟橋に到着すると、クルーの助けを得て係留されます。
主翼の下にはクルーが機体を引き寄せるためのロープも付いています。
乗降ドアは左舷にしかありませんので、桟橋には機体の左側を着けるように泊めます。

出発のときにも、もちろんクルーは補助するのですが、プロペラをリバース・ピッチにして、桟橋を離れてからは自力で後退していました。地上飛行場ではあまり見られない運用です。

桟橋から見た水上機とびわ湖大津プリンスホテル。
このホテル、建物の設計は丹下健三だそうです。道理でかっこいいです。

離着水の向きは、もちろん風向きによって決まります。
あと、湖面の水鳥や障害物、他の船舶の動きなどによっても変わってきますので、パイロットが臨機応変に対応するようです。

離水滑走

着水時は大きな飛沫が上がりますが、乗客によっては普通の旅客機よりスムーズだというくらいで、そんなに特別なショックはないようです。
ただし、水面に40cm以上の高い波があると、安全な離着水が難しくなるので、運航はできません。
この点、海岸での運航と異なり、琵琶湖のような湖は水上機の運航にとても適しています。

着水

とはいえ、琵琶湖で水上飛行機を運航するには、いろいろな課題があるのも事実。
採算性の問題はもちろんですが、安全上の問題も十分に検討されなければいけません。
琵琶湖の水面は、一般レジャー客による利用も多く、ボートや水上スキーとの共存が問題になります。
また、琵琶湖には水鳥も多く棲んでいます。せとうちSEAPLANESが経験した中で、最も多いのが琵琶湖だとのことでした。

プロジェクトを推進する大津市では、さまざまな課題を解決しながら、事業を前向きに進めていきたい、としています。
飛行機が大好きな僕にとっては楽しみな事業です。実現に期待したいと思います。

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